トラックメイキングのスタイルには大きく分けてサンプリングと打ち込みの二つがあります。

サンプリングは既存の曲の一部を引用し、再構築して新たな楽曲を制作するスタイルです。

対して、打ち込みはMIDIで演奏情報を入力しておき、その演奏情報をソフトウェア音源に通すことで曲を演奏するスタイルです。

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サンプリングとは

サンプリングは既存の曲を引用して演奏する技法の為、既存の曲を一度機材に取り込んで、引用したフレーズを切り刻んだり、組み替えたりしながら、任意のタイミングでトリガー(発動)させる機能が必要になります。

この機能を搭載した機材をサンプラーと言います。

サンプラーにはハードウェアサンプラーソフトウェアサンプラーの二種類があります。

サンプラーは外部から音源を取り込んで演奏するのが主な使い方なので、基本的には音源を積んでいません。サンプリングを楽しむためにはアナログレコード、MP3、サンプリングCDなどから音源を取り込む必要があるため、ある程度の音源をあらかじめ保有している必要があります。

つまり、サンプラーは外部のオーディオを取り込んで音源として使うということになります。

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フレーズを任意のタイミングでトリガーさせる機能はMIDIに頼ります。そのため、サンプラーで音楽を作るにはオーディオとMIDIの両方を駆使していくことになります。

ハードウェアサンプラー

ハードウェアサンプラーでは設定でパッドに音をアサイン(割り当てること)し、ハードウェア上のパッドを叩くと音が鳴ります。

ソフトウェアサンプラー

ソフトウェアサンプラーではまず外部からオーディオをDAW(音楽制作ソフト)内にサンプリングし、DAWの設定画面からMIDIコントローラーのパッドに音をアサインし、MIDI信号をDAWに打ち込んでいくことで音が鳴ります。(MIDIをDAWに打ち込む方法はマウスかMIDIコントローラーが必要になります。)

ソフトウェアサンプラーの場合、外部からサンプリングしなくてもパソコンに入っている音源をロードすることもできます。この場合はターンテーブルなどはいりません。

下記の動画を参照してください。こちらの動画ではパソコンに取り込んだオーディオをMIDIコントローラーでリアルタイムにトリガーして曲を作っています。

打ち込みとは

打ち込みは演奏情報をMIDIで入力するという概念はサンプリングと同じです。

しかし、打ち込みでは外部のオーディオではなくソフトウェア音源を使います。

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ソフトウェア音源は「ドレミファソラシド」といった音階を弾くことができるのが特徴的です。MIDIの音階を入力すると、入力された音階に該当する波形が鳴ります。

ソフトウェア音源はピンからキリまであります。

例えば以下の動画では、本物のピアノをモデリングしたソフトウェア音源の比較が行われています。

これらのソフトウェア音源は音質がかなりリアルですよね。このように丁寧に作られたソフトウェア音源ならば、音質にこだわっているので本物の楽器と区別がつかないほど高音質です。

逆に、あまり丁寧に作られていないソフトウェア音源だと音があまりリアルではありません。

まとめ

以上のように、トラックメイキングには大きく二つのスタイルがあるということをご紹介しましたが、両方のスタイルを組み合わせればより高度な音楽を目指すことも可能になります。必ずどちらかのスタイルを選ばないといけないというわけではないのです。

例えばレコードからドラムをサンプリングすればレコードならではの太い質感を手に入れることができ、打ち込みで上ネタを弾けばオリジナルなメロディを手に入れることができるのです。

ようは、両方のいいとこ取りは可能なのです。