音楽制作をしているとノイズと向き合う機会があると思います。ある程度のノイズは味となりますが、度を超してしまうと単なる耳障りな音になってしまいます。

ノイズには様々な種類があるので、どのようなタイプのノイズがあるかを理解し、それぞれのタイプのノイズを適切に処理していきましょう。

ヒスノイズ(Hiss Noise)

ヒスノイズは「サー」、または「シャー」という音が特徴的なノイズです。ヒスノイズは主にカセットテープを再生するときに発生する高周波数帯域のノイズです。ですから、アナログテープを扱う場合にはヒスノイズと向き合う必要が出てきます。

ヒスノイズの波形を見ると、高周波数帯域に発生するホワイトノイズのような音になっていることが分かります。ヒスノイズはイコライザーでローパスフィルターをかけて高域をカットすればほとんど聞こえなくなりますが、高域が失われる分だけ音が丸くなってしまうのが難点です。

参考:イコライザー(EQ)で聞き取りやすい音質のバランスを作る

私の場合はヒスノイズが混入するときは主にカセットMTRから音をサンプリングするときです。そのときに普通にサンプリングしてしまうとヒスノイズが沢山入るので聞きにくい音質になってしまいます。

そのため、私はカセットMTRに付いている「DBX」という機能を使います。DBXの機能を使うと高域を残しながらヒスノイズをカットできるので、私はあらかじめDBXの機能を使ってノイズを抑えた状態でサンプリングします。これによりノイズリダクション(ノイズ除去)のエフェクトはほとんどかけなくて済むようになります。

ハムノイズ(Hum Noise)

ハムノイズは「ブーン」という音が特徴的なノイズです。ハムノイズは主に直流の発生によるノイズです。電源周りから来るノイズだと思ってください。

ハムノイズはちゃんとアースに繋がっていないターンテーブルやあまり状態の良くないマイクロフォンなどから混入しやすくなります。

ハムノイズが発生する場合、私の場合はノイズリダクションのエフェクトをかけるというよりも、根本的な問題を解決しないと気が済みません。ですからハムノイズを発見したらトラブルシューティング(トラブルを解決させるという意味)をして問題をまず直してから、録音するようにしています。

クリックノイズ(Click Noise)

クリックノイズはポップノイズ(Pop Noise)、またはクラックルノイズ(Crackle Noise)とも呼ばれ、どれもレコード特有のノイズです。ポップノイズはレコード針をレコードに落とした瞬間の「ボン」っていう音です。クラックルノイズはレコードの盤面にある埃だったり、レコード針との接触による静電気により発生し、どちらかというと「プチプチ」した音になります。クリックノイズはレコードの傷などから来る「パチ」っていう音で、クラックルノイズよりも音量が大きいです。

これらのノイズを味として残すのもいいですが、残しすぎると耳障りな音になってしまうので味として残す場合にはバランスをコントロールすることが重要です。

クリッピングノイズ(Clipping Noise)

クリッピングノイズは音がクリッピングしたときに発生するノイズを指します。クリッピングノイズは発生した時点でアウトです。音量バランスを再調整してクリッピングノイズが発生しないようにしましょう。

関連記事:オーディオは絶対にクリッピングさせてはいけない

まとめ

最新のDAW(音楽制作ソフト)ではノイズリダクションという強力なエフェクトがあります。これを使うと多くの場合はノイズをきれいに除去することができます。

しかし、ノイズリダクションを使いすぎるとノイズを除去する代わりに音質が丸くなってしまう場合があります。そのため、音質を重視したい場合にはノイズリダクションにばかり頼らず、録音時点でノイズを極力小さい状態に抑えてからサンプリングするという癖をつけていった方が良いでしょう。