Lo-Fiな音は倍音やノイズを多く含みます。空間上の音が詰まっているので、太く聞こえます。

Hi-Fiな音は倍音はあまり含まず、ノイズはほとんど、もしくは全く含みません。空間上の音はスカスカなので、クリーンな印象を与えます。

Hi-FiとLo-Fiの聴覚上の性質

技術的にはHi-Fiの方が上なんですが、Lo-Fiの方が人間の耳にとってはリッチに聞こえる傾向があります。

Lo-Fiの音は各パートの分離が悪い代わりに、曲として一体感を作る事ができ、Hi-Fiの音は各パートの分離が良い代わりに、各パーツが浮いてしまいがちなので、一体感を出すには工夫が必要なのです。

Hi-FiとLo-Fiの音を馴染ませる

トラックメイキングをする際、レコードからサンプリングした音とソフトウェアシンセの音を組み合わせて作りたい時があります。

問題はレコードのLo-Fiな音とソフトウェアシンセで弾いたHi-Fiな音をDAWでミックスすると、どうしても馴染まないことです。

音のソースが全然違う為、それぞれが全然違う空間で鳴っているように聞こえてしまうのです。

これを修正するにはHi-Fiな音をLo-Fiの音に合わせてあげる必要があります。

では、Hi-Fiな音を上手にLo-Fiにしていく方法を紹介します。

1. カセットテープに録る

Hi-Fiな音をカセットテープに録ると、空間のスカスカな部分にのりを塗って埋めてくれます。したがって、音の馴染みが良くなります。

こののりは倍音の成分だったり、ヒスノイズだったり、色々な要素が合わさっているものですが、Hi-Fiな音をわざと汚す事によって他の音と馴染むようになります。

ジーンズをわざと汚す事でビンテージ感を出すのと似ていますね。

カセットテープを通すとこういう丸い音になります。

https://w.soundcloud.com/player/?url=https%3A//api.soundcloud.com/tracks/219268857&color=ff5500&auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false

2. ピッチを下げる

ピッチを下げるとリリースが長くなります、そしてキーも下がります。したがって音が太くなります。

音を太くすれば、他の音と馴染みが良くなります。

レコードのノイズを曲に重ねて馴染ませる方法ではトラックにレコードのパチパチノイズを乗せて、ローファイ感を演出する方法について解説しています。

3. アナログミキサーを通す

これはデジタルな音を一旦アナログ回路に出し、その後デジタルにサンプリングし直す方法です。

アナログミキサーのアナログ回路を通す事によって、デジタルでとんがった音に丸みを作る事ができます。

4. サチュレーターのプラグインを掛ける

サチュレーターというプラグインを使って、歪みをわざと発生させる方法があります。

代表的なのはTape SaturatorとTube Saturatorです。

Tape Saturatorはカセットテープを通した音をエミュレートします。

Tube Saturatorは真空管を通った音をエミュレートします。

まとめ

これらの手法をHi-Fiな音に単体で行い、音作りを完了させてからLo-Fiな音とミックスする事も可能ですし、Hi-Fiな音とLo-Fiな音を最初にミックスし、その後に行う事も可能です。

私の経験上では、単体の音作りを先に行ってからミックスする方が音が良くまとまりやすいです。