個別のトラックにエフェクトをかけたときに、個別のトラックにクリップが発生することがあります。

このとき、複数の個別トラックは混ざりあってマスタートラックを通りますが、マスタートラックのゲインを下げてクリップの発生を抑えた場合、個別トラックで起きているクリップは問題を起こすのかどうかを考えていきます。

この件に関しては人により考え方が全く違うことが分かりました。

Aさんは「クリッピングが発生している時点でダメです。インが悪ければアウトが悪くなるのは当然です」とおっしゃっていました。

Bさんは「マスターでクリップが発生していないなら、再生機でもクリップは発生しないから大丈夫」とおっしゃっていました。

真逆の意見が存在しているので初心者には分かりにくいのは事実です。では本当のところはどうなのでしょうか。

オーディオエンジンが32-bit floatで動いているため問題ない

私の理解ですと、多くのDAWのオーディオエンジンは内部の処理を32-bit floatで行っています。そのため、マスタートラックの最後の出力さえクリップしなければ、再生機側でもクリップは発生しないので音は割れません。ということは、音質には問題がないということです。32-bit Floatについては下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

関連記事:32bit Floatは0dBを超えてもクリップしない

極端に言えば、下記のようにマキシマイザーのインプットが0dBを超えていても、最終的に0dB以内に収まっていて、なおかつ聴覚的に割れていなければ問題がないわけです。

最終的には自分の耳を信用しましょう。

もし心配なら各トラックのゲイン(ボリューム)を下げて、モニタリングヘッドホン側のゲインを上げましょう。