Wavesプラグインには他のオーディオ・プラグインと比べて極めて素晴らしいところがあります。

それは何かというと、作ったオーディオ・プラグインを後から改変しないというところです。

どういうことかというと、他のオーディオ・プラグインを作る会社は自社のプラグインをどんどん進化させようとします。つまり、同じプラグインを使っていたとしても、時間が経つにつれてソフトウェアのバージョンがどんどん上がっていくわけです。

ですから、あなたが仮に「あの会社のあのプラグインのバージョン6のあの音の質感が好き」と思っていたとしてもバージョン7になった瞬間にあの音の質感が全く変わってしまったということが多々あります。だからと言って、好きな音の質感が含まれている昔のバージョンをずっと使い続けるということはサポートの観点から言っても非現実的です。ですから、他社製品を使っていると、昔のバージョンに戻りたくなっても後から戻るのは難しいという状態になってしまうわけです。

Wavesでは時間が経ってバージョンが上がり、プラグインのバンドルの中身が変わったとしても、プラグインそのものが別のものに変わってしまうといったことはありません。Wavesの場合は、プラグインを進化させるときには一度制作したプラグインはそのまま残し、別のプラグインを新たに作り出します。ですから、古いプラグインが消えてなくなるということはないんですね。そう考えると、Wavesのやり方はとても素晴らしいと言えます。

良い例がL1, L2, L3のマキシマイザーです。これらのマキシマイザーはどれも名前は似ていますが、品質が全く違います。Wavesは新たなマキシマイザーを作ろうと思うときには、前のプラグインを改変することはなく、続き物として別のプラグインを作り出すのです。

個人的にはL2の音が最も好きなのですが、L2はいつ使っても、ずっとL2のままという安心感があるのは非常に大きいです。L3を使いたい人はL3を使えば良いけれど、L2が好きな人はずっとL2を使っていられるということで、非常に安定した音楽制作環境を整えることが可能と言えるでしょう。

「ある日突然L2が使えなくなったら、L3に乗り換えれば良いじゃん」と多くの人は思うかもしれませんが、L2にしか出せない質感があるので、別のプラグインにポンポン乗り換えるということはなるべくしたくないわけです。乗り換えを考えなくて済むだけで音楽制作に集中できますし、これだけでもWavesを選択する価値があると個人的には思っています。Wavesの仕組みには大賛成ですし、非常におすすめします。