ラップ録音をしていると、DAWのミキサーに触る機会が多いと思います。ミキサーのマスタートラックのてっぺんにオーディオがクリップすると赤く光るところがあります。

オーディオがクリップとは-0dBを超えてしまうことを指します。

-0dBを超えるとはどういう意味なのか、そしてなぜいけないのかを説明します。

-0dBを超えるとは?

アナログの世界とは違い、デジタルの世界では全ての情報が0と1の数字だけで成り立っています。

コップを想像してください。

コップに水を注いでいけば水位が上がっていきますが、あるポイントを過ぎると水はコップの容量では間に合わなくなり、水はコップの外にこぼれてしまいます。

-0dBを超えるとは、コップから水がこぼれている状態なのです。これ以上水(入力)は入らないのに、まだコップに水を注いてしまっているということです。

音楽の世界では、コップの代わりに「オーディオファイル」という名のコンテナに音を詰め込んでいくわけです。

オーディオファイルのコンテナの中に入りきらない音はクラックしたりディストーション(ノイズ)になったりします。一旦ノイズになったら二度と修正できません。簡単に言うと、ノイズはシステムが処理できない値(0なのか1なのか判別不能)なのです。

クリッピングしてしまったファイルはあとから元に戻せません。レコーディングの場合は入力レベルを下げて録音し直す、ミキシングの場合はミックスし直す必要があります。

そのため、使用している全てのオーディオファイルはクリッピングを起こしていないことを確認してください。