昔の機材はスペックがとんでもなく低かった

昔のプロデューサーは古い機材を使って音楽を制作していました。

例えば、彼らが使っていた機材の録音可能時間は最大でも10秒でした。

今では想像出来ませんよね。

10秒で何とかやりくりする為に、昔のプロデューサーはレコードを早回しでサンプリングする事にしました。

サンプリングした後にサンプラー内でピッチを下げて、元の速度に戻してしまおう、と思いつきました。

プロデューサーによっては元の速度よりさらに下げてしまうという事もしました。

これは昔の機材の制約から生まれた手法ですが、結果的にサンプリング文化に大きく貢献する事になりました。

先人達が見つけたこの手法は偶然なのか必然なのか、簡単にぶっといビートを作れてしまうのです。

と言いますのも、サンプルを早回ししてサンプリングし後からピッチを下げると、高域が逃げ、ローファイになり、音が太くなるという原理が働くからです。

この手法で作るローファイ具合がヒップホップのトラックにはビックリするくらいちょうど良いんです。

昔のプロデューサーを見習え

最新の機材は何でも出来る反面、こういうアイデアは生まれにくいと思います。

最新の機材は実質録音時間に制限はありませんので、多くのプロデューサーはサンプルのピッチを上げてみようとかピッチを下げてみようとは思いません。

しかも、最近はサンプリングなんてしなくても大量のサンプルがインターネットから簡単に手に入ってしまう時代です。

こういう時代になってから音楽を始めた多くのプロデューサーは、何でも簡単に揃う事に関しては楽で良いかも知れませんが、多くの場合は音が細いです。なぜなら、大量に手に入るサンプルをそのまま使う思考しかない為、音を太くする努力をしないからです。

ですから、この記事を読んだ人は本当にラッキーです。

なぜなら、昔ながらのプロデューサーのやり方を少し真似するだけで、90%のプロデューサーより前に立つ事が出来るからです。

45RPMサンプリングをiPhoneでやってみる

実は、この手法はiPhoneでも簡単に出来るんです。

djay 2 for iPhoneというアプリがありますが、こちらのアプリをダウンロードして、サンプルをロードします。

ピッチをあらかじめ上げ、録音を開始します。

録りたいところが録り終わった時点で録音を止めます。

その後、録音した音源をAudiocopyでクリップボードにコピーし、Audiopasteにて他のホストアプリに貼り付けます。

(ちなみに、djay自体がAudiopasteにも対応しているので、同じアプリ内にペーストする事も可能です。)

ホストアプリの方でピッチを下げると、ローファイが出来上がります。

コンプを10個掛けるよりも、この手法を使ってローファイ化する方が完全に音が太くなります。